マイホーム計画をしていると、工事会社からの図面の中に電気の配線図面があります。
この配線図、素人にはなかなか読み解くことが難しい!
住み慣れた自宅のリフォームならともかく、新築住宅の各部屋がどんな明るさになるのか、心配になることも。
明るさ調整ができる調光式もありますが、全部の部屋に付けると費用がかかる。
更に、LED器具の性能には【○○W相当】【○○lm】など、聞き慣れない単位で書かれていてよく分からない!
そんな人のために、簡単な計算で明るさの目安が分かる方法をご紹介します。
LED照明の明るさの単位はW(ワット)ではなくlm(ルーメン)
一般的な住宅では、電球は2010年くらいまで白熱電球・蛍光灯の2種類でした。
100W型、60W型といった【W:ワット】が明るさの単位。
今や絶滅危惧種となった電球ですが、一畳の広さのトイレに100Wは眩しいから60W以下、などワット数での判断には慣れているという人も多いかと思います。
現在の主流はLEDなので、LED電球を購入するときにも【○○W(ワット)相当】という表示を目安に選ぶ必要があります。例えば下の写真のダウンライトは、【白熱灯100W相当】と書かれています。
でもワット数換算はかなりざっくりとしたもので、本来はLEDの明るさの単位は【lm:ルーメン】。
ワット換算は60W・100Wが主流なので、ルーメン数はバラバラなのにざっくりと60Wか100Wのどちらかが記載されていることがほとんどです。
聞き慣れない単位ですが、ルーメンを知れば照明計画も怖くありません。
1畳あたりの快適なルーメン数を知ろう
ルーメンは光束とも呼ばれ、光源から放たれる量の単位です。
快適な明るさの目安は1畳あたり300~600lmが基準と言われています。
しかし実際には光の色の違いによって快適なルーメン数が違うのです。
電球色の場合:300lm~400lm
温白色の場合:400lm~500lm
昼白色の場合:500lm~600lm
電球色のオレンジの光のほうが暗めの空間が心地よく、
昼白色のような白い光は明るさがないと不快に感じやすいという事になります。
実際に計算してみよう
実際に、6畳の部屋に電球色の600lmのダウンライトを4台設置する場合、
600(lm)×4(台)÷6(畳)=400 (一畳あたりのlm数)となります。
電球色の快適な明るさは300~400lmなので、丁度よい明るさと言えます。
ざっくりした数式ですが、計画中の住宅の電気の図面から大まかな明るさを知る目安となります。
部屋、場所、年齢によっても心地良い明るさは違う
廊下で器具からの壁が近い場合は光が壁に反射して明るく感じやすかったり、
加齢による視力の低下があると、必要な明るさは大きくなります。
寝室でここちよい眠りにつける明るさは、1畳あたり30~50lmが心地よいとされますが、
これは6畳で20W相当のLED電球1灯ほどです。
調光できる照明器具や、傘のあるスタンドライトを床に置いたり、
間接照明を使って光源が目に入らないように工夫することで心地よい明かりを作ることができます。
電球色・昼白色・温白色の色温度については、別の記事に書いたのでよかったらチェックしてみて下さい。