自宅リノベーションの計画の中で、
2社のショールームでキッチンの見積を取りました。
『ウッドワンのスイージー』と『クリナップのセントロ』です。
見に行ったキッチンはもっとありますが、この2シリーズは本気で採用を検討していました。
どちらも意匠性が高い(そして金額も高い、特にセントロ)とSNSなどでも噂のキッチンです。
最終的に二列型の造作キッチンになったので両社とも不採用になってしまったのですが、
特に木質系の扉が好みな方にとっては、好きな人が多そうなシリーズだなーと感じました。
ショールームに行った記録とあわせて、2シリーズを紹介したいと思います。
まずはウッドワンのスイージー。無垢の木の扉が特徴的です。
もうひとつはクリナップのセントロ。クリナップの中で上位グレードのキッチンです。
キッチンのショールームを予約
システムキッチンは工場で量産しているので、同じような作りならオーダーキッチンよりと比べると安くなります。一般的にはどのメーカーでもキッチンの長さが240cmや255㎝など、15㎝間隔で設定されています。
我が家は当初、長さ240cmのI型キッチンと呼ばれる形状にするつもりでした。ごく一般的な大きさです。
ウッドワンにはショールームの近くを通った時に予約なしでふらっと入りました。
見学だけのつもりでしたが、平日で空いていたのでショールームのスタッフさんから声を掛けられ、その場で見積を作ってもらうことが出来ました。
クリナップは平日ではなく週末に予約を取って行ってきました。
★キッチンのショールームの事
システムキッチンの金額は各社のWebカタログを見て自力ではじき出すことも出来ますが、
実物を分からないのが扉の色柄や実物の大きさや使い勝手の事。
ショールームでは説明を受けながら実際の仕様を決めて【定価見積書】【プランシート】を作成して貰うことが出来ます。
各メーカーでアンケートに『工事場所、工事時期、施工会社』など記入する必要があるので、
家造りの計画が進んで間取りが確定したあとに訪れるのが一般的です。
*現在は新型コロナウイルスの感染防止対策で完全予約制や入場制限をかけているメーカーが多いので注意が必要です。
キッチンへの要望
家造り前から思っていたことは、こんな感じでした。
・LDと一体感がある対面キッチン
・パントリーが欲しい
・ミーレなど大きな食洗機を入れたい
・ビルトインガスオーブンを入れたい
最初の2つ、対面レイアウトとパントリーはキッチン本体ではなく間取りの要望です。
キッチン本体に対しては、
対面でもどこまでオープンにするかどうかは悩みどころでした。
ウッドワンのキッチン
ウッドワンの売りは、無垢の木の扉。
1本の木から切り出した木が使われています。
他社の多くのキッチンは、木の扉に見える物でも印刷された木目柄か、
表面のみ薄い板が貼ってある事がほとんど。
20~30年同じキッチンを使うことを考えると剥がれたり傷が付いたりしてしまいます。
スイージーの扉は無垢材。
無垢材というと油や調味料の汚れが染み込んだり、水がかかって傷んでしまうのでは?
と思いがちですが、コーティング塗装がされているので水拭きすることも可能だそう。
上の写真のオーク材の扉が色柄共に好みだったので、オークで見積を取りました。
私がショールームを訪れた時はなかったですが、欧米感がある扉カラーが出ています。
くすみ色で素敵。
個人的にこの手のフレンチ系?もあまりに装飾的でなければ結構好きなんですが、
夫にはささらないらしく、自分でも飽きてしまうかなーと思って避けました。
悩みながらのウッドワン仮見積
ウッドワンを訪れたのは物件購入してすぐくらいだったので、
ショールームでも悩みながら色々選びました。
ちなみにウッドワンは、シンク下にゴミ箱が置けるスペースを設けることができます!
シンク下が引き出しではなくオープンスペースにできるシステムキッチンは意外にも(?)かなり限られています。
(トクラスのBbや、PanasonicのLクラスは可能)
上の3つの図のようなフルフラット(手元がリビング側から見える)のキッチンにすると、
『お掃除頑張らなきゃ!』というプレッシャーがあるので不安でした。
それでも見た目がスッキリしたフルフラットに挑戦したい気持ちが大きく『キッチン フルフラット 後悔』『キッチン フルフラット 掃除』なんてワードで検索しまくり。
同じフルフラットキッチンにも2種類あります。キッチンの天板下の裏側(リビング側)に収納があるタイプか、パネル貼になっているタイプ。
収納があると奥行きが21㎝くらいで入れるものにも制限があるし金額もアップ。パネル貼の方が見た目が好みだったので、収納無しタイプにしました。
リビング側収納とは、こんな感じ▼
天板はステンレスにするとシンクと綺麗に繋がって掃除も楽そうだし、
人工大理石の黒も格好いいなーと迷いましたがステンレスで見積しました。
金額は、ミーレ食洗機が40万くらいだったので、
キッチン本体の金額が定価120万くらいだったかな? 資料をなくしてしまいました…
クリナップのセントロ
クリナップはTVCMもあるので、割と知名度が高いメーカーです。
セントロはクリナップのキッチンのシリーズでも一番高級グレード。
コンロにIHとガスが2刀流で使える商品も選べます。
セントロの魅力
セントロは見た目も機能も良いキッチンですが、
特に良いと思ったポイントは3つ。
1・キャビネットもステンレス
通常のキッチンはキャビネット(下の収納棚)部分は木製です。
クリナップは【セントロ】と【ステディア】のシリーズのキャビネットがステンレス製。
ステディアは2018年までは『クリンレディ』という名前でした。
(『レディ』が時代に合わなくて名称変更したのかも?)
ステンレスは木製のキャビネットよりも耐久性が高いので
15~25年くらい使うことを考えると価格の差にも納得できそう。
オーダーキッチンでステンレスのキャビネットにするのは、
仮に出来たとしてもコストパフォーマンス悪すぎるので、システムキッチンならではの魅力でした。
2・クラフトマンデッキシンク!何これすごい
『一度本物を見てみたい!』と思ったのがWEBで観たセントロのシンク。
シンクに厚みがあって、コンロよりも高さがついています。
キッチンの理想の床からの高さは【身長÷2+5㎝】なんていう公式があります。
160㎝なら85㎝、150㎝なら80㎝、170㎝なら90㎝です。
でも実際はシンクとコンロで使いやすい高さは違って、シンクよりコンロの方が低い位置にあると負担が少ない。
コンロは天板面の上に五徳(鍋やフライパンを乗せる台)があり、フライパンや鍋の持ち手は更に上の方。
それに対してシンクは深さがあるので前傾姿勢になりがちです。
クラフトマンデッキシンクは、元からシンクの方が高い位置にある!!
調理スペースも水に濡れて良い場所と、そうでない場所がはっきりしていて使いやすそう。
何より見た目。
シンクの形状が角ばっているし、スッキリして格好いい。
3・天板の選択肢が多く、セラミックにも出来る
セラミック天板はリクシルのリシェルというキッチンが有名ですが、
セントロでも選ぶことができます。
固いし、熱にも強いし、サビ、薬品にも強い、最強素材です。
他にはステンレス・人工大理石のアクリストンも選ぶことができます。
不採用の理由
1・サイズが合わない
ウッドワンに行った時はまだ240㎝のキッチンを予定していましたが、
クリナップに行った時にはほぼ2列がたキッチンにする予定をしていました。
2列型キッチンはショールームに展示がなかったのですが、出来るとの事。
ただし…クラフトマンデッキシンクを採用するには横幅264㎝必要…
我が家に合うのは、幅が狭い方のシンクが使える186㎝幅のキッチンでした。
今見るとJSシンク(デッキがない方)もシンプルで良いんですが、
当時はクラフトマンデッキシンクに惹かれすぎて目に入っていませんでした。
冷静に寸法を確認して見ると、クラフトマンデッキシンク自体の幅が180㎝!!!
計画している2列型キッチンは幅が200㎝くらいだったので、のこり20㎝。
そもそも計画に合ってない。
ちなみにI型でもクラフトマンデッキシンクの場合は最低幅が261㎝と、他のキッチンより広め。
見に行った時にはすでに計画変更が必要な時期になっている可能性が高いです。
2・やはり金額が高い…
分かってはいたけど、金額がシンク側だけで定価157~283万。(高いし、扉グレードで価格幅が大きい)
セラミック天板にすると更に+30万ほど。
私の希望する商品で組み合わせていくとコンロ側150万、シンク側300万となりそう。
定価なので工事業者さんの割引が2~3割ありますが、それでも300万円以上はかかりそう。
節約のために2列型キッチンの片側のみ購入して、もう片方は別のメーカーやシリーズにする事もできるみたいです。でもサイズ的にクラフトマンデッキシンクが使えないなら諦めようかなぁという気持ちに。
3・扉色がしっくり来なかった
最後に、色柄。
個人的にはカタログやWEBのトップに出ていて最初に見た黒天板×ミディアムブラウンの扉の組み合わせがベストでした。
間近で見て触ってもかなりクオリティが高かったです。
でも計画では床や家具は明るい木目の色にしようと思っていました。
オークの家具に合う色はどれだろう。
木目柄よりも、グレー系や単色の方が良いのか…
時間をかけて扉材サンプルみてみましたがピンとくるものがなく、一旦保留に。
ホワイトだったり、ゴールドだったり様々なテイストが揃ってます。
このレンジフード(換気扇)も珍しい形。スタッフの方に聞いたらマンションでは難しいみたいですが、
レンジフードの上が抜けているので、それだけで生活感がなくなるんですね。
扉グレードとシンクで金額がかなり変わってくるので、
シンプルに選んで行けば200万以下になる印象です。
ちなみに、WEBのトップの黒天板×木柄扉の組み合わせは、
食器棚も合わせると定価941万円だそう…
よく見ると大きめで、クラフトマンシンクが180㎝ということは全体で3mくらい幅がありそう。
もしもちょっとしっくりくる扉柄があって、
サイズもぴったりハマったら、予算オーバーしていても採用してたかもしれません。
ショールームは楽しいけど疲れる
ウッドワンもクリナップも不採用にしていまいましたが、
見た目・機能性・耐久性すべてにこだわって行くと金額が上がっていく事を見せつけられた感でいっぱい。
インスタなどを見ていると、セントロで天板をセラミックにすると2列型でなくても300~400万という方が多かったです。
キッチンショールームは数が沢山あるので、特に都心に住んでいると『キッチン沼』にハマってしまがち。
最初の数社は楽しいけど、子連れ×週末×他の建材も一緒に見る となると1社に数時間かかります。
家造りの前半から精神的にも疲れてしまうので、2~3社の比較で充分だなーと思います。