MENU

造作扉の良いところと気になる金額!リビング扉をオーダーした感想

  • URLをコピーしました!

我が家で中古マンションをリノベーションしたときに、一番目立つリビングの扉を自分たちで考えて建具職人さんに作ってもらいました。

シンプルなデザインですが、2年以上経った今でもかなり気に入っているので紹介したいと思います!

Index

ドアの感想!家全体のアクセントになって◎

すでに工事してから2年半近く経ちます。

リビングのドア以外は白ばかりなのと、玄関を入って廊下の奥にあるドアなので目を引く位置です!
気に入っている工事箇所はいくつもあるけど、そのうちの一つがこのドアです。

つるつる木目シートではなくマットな木目だから近くで見ればみるほど素材感が際立つし、塗装もかなりマットな質感で仕上げてもらったのでテカリのような質感もないでんす。オーク特有の黒い斑点、節(ふし)の感じも気に入ってます。

友人がきたときに家全体の感想として「扉がカワイイ~」と言ってもらえたので、結構目立っているのかな?とも思いました。

造作扉VSメーカー品!

そもそも造作扉(造作建具)って何?と思われますよね。

昔の家はすべて建具屋さんが作る扉が使われていましたが、ここ20~30年くらいは建材メーカーの扉が主流だそうです。
賃貸や分譲住宅、分譲マンションはもちろん、注文住宅でもおそらくほとんどがメーカー品の扉。

建材メーカーのリクシル、パナソニック、ダイケン、ウッドワンなどが扉を販売しています。

出典:panasonic



注文住宅向けの商品には欧米風のデザインや、流行色(ネイビー、グレー、スモーキーパステル色など)なんかもあったりしてかなり充実してます。
ガラスが入ったり、ハイドア(天井までの高さ)だと金額が高くなるけれど、ひとつひとつパーツも選ぶことが可能!
ハンドルも、丸いアンティーク風や黒のアイアンなどいろんなテイストに合うものがあります。

そんなメーカーの企業努力のせいなのか、ひとつひとつ扉を作ってきた建具職人さんはバブル崩壊後に一気に数が減って後継者不足らしいです。

金額はメーカー品の2倍くらい

気になる扉の金額は、扉の製作費が6~7万くらいで、他にガラス・ハンドル・金物の材料費、大工さんの取り付け費、ドアの枠、塗装費、運搬費など合計すると15万くらいでした。ほかにも


大工さん、建具職人さん、塗装屋さんと3工程あるのでやはり高くつきます。
リノベーションなので実際は元々のドア解体費用もあるけど含んでいません。

メーカー品のドアは、定価は10万くらいしても工務店さんハウスメーカーさんはもっと安くしてくれるはずなので同じようなデザインで比べると造作の半分くらいにおさまると思います。

なぜ既製品ではなく造作にしたのか

そんなにメーカー品が充実しているのになぜあえて造作?と思う人も多いと思います。

確かに選んだデザインは割とシンプルだし既製品にも似たような形のものはありました。
でも、メーカー品の扉は写真では綺麗な木目でも、本物の木ではなく”木目シート”が主流なんです。

リビングの床が挽板フローリング(表面数ミリが無垢材)だったので、床とに合わせた突板を使った扉にしました。

既製品(無垢の扉以外)だと木目調とはいえ印刷したシート張りがほとんどで、遠くから見れば本物の木にみえても風合いや手触り、おそらく経年変化で年々床との違いがどうしても出てきてしまうんだろうな。と。

ドアのこだわったところ

そんな我が家のリビングドアはかなりスッキリ見えるように地味なところで工夫されています。
こだわりは「アイアンハンドル・オーク板材・大きなガラス・戸当たりがない枠・隠し丁番とクローザー」です。

ハンドル

ハンドルはunionの南部鉄のもの(UL1065-005)です。



出典:union


金額はアルミにメッキ塗装と比べると2~3倍の定価2万円超!

ただユニオンのハンドルの中には5万円オーバーの商品もあったりして、奥深いのがドアハンドルの世界…!



選んだハンドルの使い勝手は、南部鉄というだけあって重厚感があって強いし数十年後もそのまま使えそうです。

が、あまりに固いので息子が2~4歳まで何度も頭や顔に激突して泣いてます・・・(今も継続中)
ハンドルって90㎝くらいの高さにつけるから、ドア開けっぱなしの時に廊下で遊んでいて頭や顔にぶつけがち。

もうちょっと軽い、アルミにメッキ塗装のハンドルでも良かったかも。

オークの突板

木の部分はオーク材の突板です。
フラッシュ扉という種類になるので、無垢材で構成されているのではなくて中は空洞になっています。

▽こんな構造

出典:RENOMAN



欧米のドアは、無垢の木で組んでつくるのが一般的だと思います。その方が経年劣化には強いし、たとえば刃物をさして(!)穴が開くなんてこともなく強いけど、デメリットとしては主に2点。

・湿気で反ってドアが閉まらなくなる可能性がある
・扉自体の重量があり、ガラスを入れるとかなり重い

気になる金額は、素材の木材は無垢の木(框組)の方がもちろん高額ですが、フラッシュ扉のほうは加工の手間がかかるので結局大差ないし、デザイン次第かと思います。

(無垢でつくった場合の見積をお願いしていないので分かりません;)


フラッシュ構造にはとても見えない~!
建具職人さんって凄い!!!

型板ガラス

ガラスは、柄の主張がなく透明に近いデザインガラスにしました!

廊下側からうっすら見えるリビング



もう廃盤品のようですが、輸入品ガラス、型板ガラス、アンティークガラス、なんて検索すると似たようなガラスが出てきます。

ガラスのサンプルが小さくて、出来上がった時にイメージとギャップが出やすいので真剣に選びました。

ハンドルよりも低い位置までガラスがあって、光はよく通るようにしてます。
ガラスが最大何センチまでという制限があって結構ギリギリ大き目にしています。

(ガラスによってはもっと大きなサイズが選べました)

ドアの下の方はガラスではなく板(落とし込み)なのですが、子供が小さいので激突防止のために飛散防止フィルムを貼ってもらいました。

割れにくい強化ガラスは透明ガラスしかなかったので断念。
選んだのは飛散しないだけで物をぶつけたら割れてしまうガラスです。

でも足元までガラスではないおかげか、2年経っても割れていません。

このガラスは、個人的には完全透明のガラスにすればよかったなとプチ後悔。
玄関からリビングの中も見えない間取りだし、透明にして抜け感を作った方が良かったなーと。

わざわざガラス交換するほどではないけど、今後ガラスが割れるようなことがあれば透明にしたいな!

戸当たりのない枠

ここからは夫のこだわりです。結構マニアックな感じがしますが、ドアの枠にふつうはある「戸当たり」をなくしてもらいました。

▽通常はある戸当たり



この戸当たりがなく、枠が二重になっていて枠が戸当たりを兼用しています。
これ大工さんが枠をつくる手間がかかるし、作りなれてなかったようで打合せのときもちょっと面倒そうな感じでした。

でも戸当たりがないとドアがスッキリ見えるなーと出来てから感じられたので結果的に良かったです。

説明が難しいですが、枠がリビング側と廊下側でズレていて、ドアの開かないリビング側の枠の方が一回り小さい開口のサイズになっているんです。

隠し丁番とクローザー

そのほかにも、隠し丁番を使っているので閉めた状態では丁番のつなぎ目の部分が見えなくしたり、
ドアを閉めるときに引っ張ってくれる機能のあるドアダンパー(ドアクローザー)という金物を使っています。

普段使っているドアにちらりと見えるはずのこの丁番という金物。

隠し丁番はこんなかんじ▽

出典:スガツネ


スッキリ感!ミニマル~

上の写真のドアは枠がないしドアの高さも天井と同じなので我が家のドアの何倍もスッキリした印象!
ただ、枠なしにするには壁紙の切り替え、巾木のでっぱり問題など「枠があることで誤魔化せてた部分」をどうにかしないといけないんです。

うちはぬりかべ系だし、枠があったほうが壁の角が保護されるということもあり枠はありにしています。
ドアの高さは好みの問題で、個人的に一般的な2m高さが好きなのでハイドアにはしていません。



そして最後にドアクローザー。
住宅だと玄関ドアの上には大抵ついている、ごつい金物。

ある程度ドアが閉まると油圧でゆっくり引っ張ってくれる装置です。
これがないと、バーン!となります。笑

このドアクローザーを極力見えにくいドアを切り欠いて埋め込むタイプにしました。

残念ながら枠のサイズよりちょっと大きくて締めた状態でほんのちょっぴり見えてしまうんです。
もうちょっと枠を太くすれば完全に隠れたはず!

気づいた時にはもう枠がついていた!計画するの難しい~~~

ドアの上の方にちょっぴり切り欠きが。
けど大きなクローザーと比べるとこちらのほうが好き!!

このあたりの金物は、夫が色々調べて計画してくれました。建具って奥深い…

造作にするならとことんこだわるべし!

ハウスメーカーや工務店さんによっては、建具屋さんに工事を依頼することはあまりなく、制約がある場合も多そうですがどうなのでしょう?

私がもしもう一度家づくりをするなら、建具はまずメーカー品の中から気に入るものを探すと思います。
素敵な建材が毎年新しくでているので、キッチンや床に比べると既製品で満足できる可能性は高い部分なんですよね。

それと、ウッドワンでは無垢の扉をつくっているし、ナガイというメーカーのドアも無垢材で欧米っぽいものが充実しています。
でもどちらも木目は割と大人しい樹種ばかりだったので、味のある木目が好みだとピンとくるものがないかもしれません。
(私はそうでした)

グレーやブラック系のドアにも惹かれたのですが、流行しているので10年20年後には古く感じてしまうかもしれないと思いやめました。

反対に、和テイストだけどシンプルが好きというような人や、北欧アンティーク家具のチーク材のような赤みのある木目が好きな人にはメーカー品の建具に好みのものがなかなか見つけられなくて、白のフラットなドアにせざるを得ないなんて事も多いのでは?

金額も抑えられるし、白のハイドアなんかにして壁と同化させるという手も良いですが、好みのデザインのドアがある場合は一番目立つドア1カ所だけでも後悔のないように好きな風に!なんて決めると良いのではないでしょうか。


以上、造作ドアの話でした。



余談:他にもテレビ横の収納も造作建具でつくってもらいました!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
Index