ダウンライト、スポットライト、間接照明、ブラケットライト、フロアライトと種類が沢山あるし、
設計士さんのプランそのまま採用なんてこともあると思います。
家を造る時に、間取りや仕上材と違って照明器具はどう選べばよいのかわからない人も多いと思います。
LEDは消費電力も小さく長寿命なので、新築すると家のほとんどの照明がLEDという人も多いですよね。
今回は、LED照明の『色温度』のお話です。
おすすめは、温白色と電球色の2種類で計画する。もしくは、調色調光ダウンライトにする事です。
LED照明の色の種類は?
LED照明では、蛍光灯の色に近い昼白色と、電球色に近い電球色が主流でした。
出典:panasonic 光束・色温度(K)
このなかで中間色にあたる【温白色 3500K】は白でもオレンジでもなく中間のやわらかな色。
近年普及しつつある色です。
さらに10年ほど前はLEDがまだまだ普及していなくて、白熱電球と蛍光灯が主流でした。
作業に適した蛍光灯の青白い色、または落ち着いた白熱電球の2択。
電球を替えるだけなので、切れたら替えるという選択肢があるので気軽に試せます。
でもLED電球は40,000時間使用できると言われています。
マイホームの計画中に今まで慣れていた色だからとなんとなく色を選んでしまうと、変更したいと思っても電気工事の資格を持った人でないと替える事が出来ない照明がほとんど。慎重に選ぶ必要があります。
基本の照明色には温白色がおすすめな理由
1・昼間×電球色の違和感
オレンジ色の電球色は落ち着く雰囲気で好き!という方も多い色味です。
しかし昼間に電球色の照明をつけると、窓から入ってくる自然光の色味とオレンジ色の色温度の差が大きくなり不快に感じやすいと言われています。
どんなに日当たりの良い家でも、天気の悪い日や日が入りにくい部屋では昼間でも照明を付けて過ごす可能性があるので、すべて電球色のみとするのは後悔に繋がりやすいのです。
夜の照明としても、ダイニングテーブルで読書や勉強するには電球色の下では文字が読みずらく、暗く感じてしまいます。
今注目されている温白色は、青白い昼白色とオレンジ色の電球色の中間の色。
一般的に昼白色(5000K)が適しているとされる勉強スペースやキッチンの作業台の照明としても、
充分な照度を保ってくれます。
2. 電球色が適さない4つの空間が存在する
一般的な住宅で、昼夜関係なく電球色がオススメできない場所があります。
それはクローゼット、洗面台の上、キッチン、子供部屋の4箇所。
電球色の照明の下では肌や服がオレンジがかって見えてしまい、屋外に出たときとの色の差が大きくなります。家で化粧をしたり服を選んだ時との違いが出てしまうのです。
キッチンが電球色の場合、肉や野菜の新鮮さが分かりにくかったり、炒めものの色の変化もあやふやになってしまいがち。
キッチンに電球色はおすすめできません。
更にキッチンのレンジフード(換気扇)についている照明は、一般的に昼白色の青白い照明が主流。
キッチンの天井照明と同時にレンジフードの照明も点灯したときは、電球色よりも温白色のほうが昼白色に色が近く、色の差も感じにくくなります。
昔は現代のようなLDKスタイルではなく独立したキッチンが多かったので、キッチンを蛍光灯、ダイニングは電球色の照明・・と部屋ごとに使い分けてもそれほど気にならかったようです。
近年の住宅はLDK型が多く部屋がつながっているのでキッチンの白い光が他の照明から浮いてしまうんですよね。
3. 夜×昼白色の違和感
部屋は薄暗いよりも明るい方が好み!という方は昼白色を選びがちですが、夜寝る前は昼白色は眩しく感じやすいのでオススメできません。
元々は電球色よりも昼白色が慣れているし好みだという方にも、ぜひ一度温白色を体感してほしい。
良いと思っていた昼白色が青白く不自然な色に感じてしまうこともあります。
一度、照明メーカーのショールームや家電量販店で比べてみるのがオススメ。
くつろぎ重視の場合は、キッチンのみ温白色にする手も
夜のリビングは落ち着いた電球色が良いという人も多いと思います。
その場合は基本の照明は電球色にして、キッチン・クローゼット・子供部屋・洗面所だけを温白色の照明にする事がおすすめ。
キッチンとリビングで別の色温度って不自然じゃないの?と思われがちですが、
電球色と温白色は比較的色が近いので、同じ部屋に混在していてもそれほど違和感を感じられません。
新聞等の細かい文字を読んだり手芸などの細かな作業用には、昼白色のデスクライトを用意するなどして対処しましょう。
予算があれば、調色・調光できるタイプも
近年は色温度を調整できる”調色機能”のある照明器具もたくさん売られています。
同じ部屋で電球色にしたり昼白色にできると、シーンに合わせて使い分けられて便利です。
ただ、器具そのものだけでなく、スイッチも専用の商品が必要になり
材料費、工事費共にあがってしまうので、必要に応じて使い分けると良いです。
特にダウンライトは1部屋で何台も必要になるので、
1台の差額は2~3千円でも、台数分の器具と専用のスイッチを合わせると10万円以上の見積アップになることも…
睡眠(くつろぎ)と勉強(作業)の両方の用途がある、リビングや子供部屋にだけ調色機能を採用するなど、
工夫してメリハリをつけることで費用が抑えられます。
照明は夜のインテリアの雰囲気を作る、とても重要なパーツです。
キッチンからリビングまでLED照明の色をすべて統一したいなら迷わず温白色はおすすめですが、
質の良い睡眠を取るには、リビング1箇所・廊下に1箇所・寝室に1箇所電球色の照明器具を置きたいところ。
工事のあとからでもフロアランプやペンダントライトであれば取り入れられるので、昼夜で使い分けることもできます。
今あるペンダントライトの電球を替えるだけで、簡単に調色できる商品もあります!
夜は電球色、昼間は温白色などリモコンで手軽にお部屋の雰囲気を変えられるので便利です。
個人的には、昼間から夕飯時までは温白色で過ごして就寝に向けて電球色を使うことで良質な睡眠に繋がっていくので、
サブ照明として電球色、メインの空間は温白色で構成するのがおすすめです。